指導方針

◎音楽的自立、人格形成、生きる力、表現力の4項目を柱にしております。
遊ぶように楽しくピアノに触れ合いながら、身近な体験の中にもたくさん音楽があることを体感し、いつのまにか自然にこれら4つの力がつくように工夫して指導しております。
1人1人のお子さまに寄り添って成長を支えたと思います。

◯音楽的自立…
音楽を一生の宝物として関わってほしいと願っています。ピアノとの出会いは、単に音楽を聴いて楽しむ以上に、深い価値を持つものです。そのためには、自力で楽譜を読み理解し演奏できる能力が重要です。中級レベルのピアノ曲にはクラシックからポピュラー、ジャズまで様々な分野の作品が非常に多く存在し、これを自分で理解して演奏することができれば、豊かな音楽時間を一生持つことができると思います。
「学び方」を知っていれば、難易度の高い作品も自力で開拓できるようになります。
導入段階から楽しい身近なものとして音楽を理解し、ただ楽譜を読んで演奏するのではなく、自分なりの解釈や意味づけを行うことで、作品と深く向き合う力を成長に合わせたアプローチで養っていきます。この積み重ねが、自分だけの演奏を生み出す基盤となっていきます。
学び方を知り、理解し、できるようになるには時間がかかります。一つ一つのステップを一緒に寄り添いながら、音楽作品をより深く理解し演奏できるよう、音楽的自立を養っていきます。

◯人格形成…
ピアノの作品に向き合うことは、自分自身と向き合うことでもあります。日々の練習を通じて、集中力や忍耐力、努力の重要性、試行錯誤による問題解決能力、自己管理能力、感受性、さらにはアンサンブルを通じて協調性やコミュニケーション力が自然に育まれます。ピアノは、ただ技術を上達させるだけでなく、これら多くの人格的・心理的な成長を促進する貴重な体験となります。

◯生きる力…
いま話題の非認知能力。数値化できない力は、長年ピアノに向き合う中で自然と培われていくと考えています。幼少期からのさまざまな経験を通じて、一緒に音楽に取り組むことで、子どもたちが大人になって社会に出たときに『生きる力』の基盤となると思います。

◯表現力…
ピアノ演奏は、音楽を通じて感情や思いを表現する重要な手段です。本番のホールでは音を介してコミュニケーションを取り、自分の気持ちを伝えることで、聴いている方の琴線に触れる演奏が可能となります。表現には自己理解も不可欠であり、内省を通じて自分と他者を理解し、自分の思いをしっかりと表現できるようになると思います。